乾し首の製造は、まず敵を倒したときからはじめる。

  


乾し首の製造は、まず敵を倒したときからはじめる。


鋭利な槍の穂先で胸に横筋を入れ、皮膚をはがして喉の方へ巻きあげていく。
その次に、首のまわりの筋肉を入念に切り、脊髄骨を分離させると、
首はぽろりと胴体から離れる。


斬りとった首には口から喉へ縄を通し、数珠つなぎにして持ち帰る。
アルビノの目撃したという話によると、首をつなぎ終えるや、
彼らは、それこそ飛ぶような速さで敵の部落を駆けだすそうだ。
死霊のただよう恐怖から一刻も早く逃れたいのであろうか---。



自分の部落へつくと、竹製の鋭いヘラを首の根っこへさし込み、頭皮と頭蓋骨をはがしにかかる。
十五分くらいで剥ぎ終ると、頭皮を裏返しにして、細い棕櫚の紐で目、口、鼻をそれぞれ縫い合わせる。
それがすむと、頭は葡萄汁の煮えたぎる中へ投げ込まれる。
これは毛髪の抜けるのを防ぐためである。
頭皮の脂肪がぎらぎら浮き、みるみるうちに首は小さくなっていく。


一方、剥がれた頭蓋骨に、真っ赤に焼かれた丸い小石が詰め込まれる。
異様な臭気と蒸気がたち、とうてい正視に耐え得るものではないという。
この小石を何回も詰めかえると、頭蓋骨はだんだん小さくなっていく。


葡萄汁から上げられた頭皮には、さらに熱した砂が詰められる。
頭皮の形を整えるためであろう。そして最後に、
プレスされた頭皮を頭蓋骨にかぶせると、一個の乾し首が出来上がるわけだ。
(『首狩り族の世界』より)



と、せっかく書いたのにウィキペディアの方が詳しくて笑った。
干し首 - Wikipedia
こりゃあ学生がレポート丸写ししたくなるのも解る。。。でもこっちのほうが臨場感があるよね?!